
こ れまでの変革を振り返る
捕獲システムや戦闘システムに大きな変革が起きた「Pokémon LEGENDS アルセウス」と
「Pokémon LEGENDS Z-A」のふたつ。
今後の作品でも、何かしら根本となるシステムに大きな変革があると考えられますが、まずは2つの作品を振り返りましょう。
Pokémon LEGENDS アルセウス
捕獲システムの変革を起こした作品。フィールドをシームレスに駆け回り、ステルスアクションを駆使しながらポケモンを捕獲するという「アクションRPGとしてのポケモン」の基礎を作りました。
一応、バトルもアクティブターン制のバトルへ変更する挑戦をしていましたね。

ポケモンSVは同時並行で作られた作品だったからか
「ZLで野生ポケモンを狙い、ZRボタンで先頭のポケモンのポケモンボールを当てる」
ことぐらいしか捕獲システムの引き継ぎはありませんでしたが、Z-Aでは捕獲アクションだけでなく、ローリングなどの基礎的なアクション操作もしっかり受け継がれました。
ポケモン赤緑からある「ポケモンの捕獲」という当たり前を見直した「新時代のポケモン」第1弾だと私は感じています。
Pokémon LEGENDS Z-A
戦闘システムに変革を起こした作品。LEGENDSアルセウスから基礎的なアクション操作を受け継いだ「新時代のポケモン」の第2弾。

技コマンドの操作が変更され、
技の根本的な仕様も変更、
戦闘もターン式からリアルタイム式に変更です。
ただ、この戦闘システムの変革は暴走メガシンカを含む野生ポケモン戦に限った話(トレーナーが回避アクションを取る必要がある)で、対戦やトレーナー戦は移動ができるようになったものの、挑戦的かと言われると「うーん…」と首をかしげてしまいます。
話を戻しますが、
バトルシステムの変革という意味では、ポケモン金銀で追加となった「もちもの」システムも復活。リアルタイム式バトルに合わせて効果が変更されたものもあります。
(例)
- たべのこし:時間経過でHPが10分の1ずつ回復する
- せんせいのツメ:技を選択したときチャージ時間なしで出せることがある
もちものシステムが「Z-A」で復活したのは、もはや必然だったと言えるのかもしれませんね。
では次は?
リアルタイム戦闘が引き継がれるであろう次の作品。「アルセウス」で作られた基礎に「Z-A」で“もちものシステムが復活した”と考えたとき、パッと思い浮かぶ復活要素がひとつ。それは、ルビー・サファイアで追加された
「特性」です。
特性が満を持してリアルタイム戦闘に導入されると考えています。
シャリタツの「しれいとう」やミミッキュの「ばけのかわ」、メガライチュウXの「ライジングボルテッカー(仮)」など、Z-Aでも擬似的かつ隠し要素的に特定のポケモンたちに特性が導入されていますが、それが明確化して全ポケモンに導入するといった形です。
個人的に、
同じ特性でも発動するポケモンで「強弱」…悪くいえば「格差」があると思います。
「ワザプラス」から借りて仮に
「トクセイプラス」
と呼びますが、格差なので自由に変えられるものでも、任意で変えられるものでもないと思っています。
Z-Aの技で例えると
- あまえる
- 30秒間、相手のこうげきを下げる
- なきごえ
- 12秒間、相手のこうげきを下げる
みたいな感じの効果時間の強弱があるということ。
たとえば
ランドロスの「いかく+」は相手を長時間こうげきを低下させ、一方でガーディの「いかく」は短時間だけ低下させる…

というような形です。
ただ、効果時間の強弱だけだと幅が狭いため、範囲や確率、様々な強弱があると面白いかもしれません。
通常特性とトクセイプラスの例
■あめふらし- あめふらし+
- 広い範囲に1分のあいだ「あめ」を降らせる
- あめふらし
- 特定の範囲に40秒のあいだ「あめ」を降らせる
■プレッシャー
- プレッシャー+
- 特定の範囲にいる相手ポケモンの技のチャージ時間を3秒遅くする
- プレッシャー
- 特定の範囲にいる相手ポケモンの技のチャージ時間を1秒遅くする
■かそく
- かそく+
- 技を使うとすばやさが5秒間上がる。秒数は重複し、最大30秒間継続する。
- かそく
- 技を使うとすばやさが3秒間上がる。秒数は重複し、最大12秒間継続する。
■せいでんき
- せいでんき+
- 直接攻撃技を当ててきた相手を必ずまひ状態にする
- せいでんき
- 直接攻撃技を当ててきた相手を30%の確率でまひ状態にする
■フェアリーオーラ
- フェアリーオーラ+
- 特定の範囲にいるポケモン全員のフェアリー技の威力が1.3倍になる
- フェアリーオーラ
- 特定の範囲にいるポケモン全員のフェアリー技の威力が1分のあいだ1.3倍になる
- 特定の範囲にいるポケモン全員のフェアリー技の威力が1分のあいだ1.3倍になる
しれっと「天気」に関する特性がありましたが、
ルビー・サファイアで初登場の「天気」や「天気を変化させる技・特性」も、リアルタイム戦闘に合わせて範囲や当たり判定をしっかり設定して導入されると思います。
「ふゆう」という特性
特性導入と、リアルタイム戦闘の両立により起こる変革のひとつとして、特性「ふゆう」は廃止される
のではないかと考えています。
といっても「アルセウス」や「Z-A」のように、浮いているポケモンがじめん技全てを食らうようになるわけではありません。
Z-Aですでに実装された「技の射程」や「当たり判定」の概念を突き詰め、地面から「一定の高さ」に浮いているポケモンたちは「じしん」や「じならし」が見た目通り当たらないという形にするんです。
逆をいえば、一定の高さに浮いていても「マッドショット」や「どろかけ」のような弾道のある技は見た目通り命中します(ひこうタイプはタイプ相性で無効化するので例外)。

画像のドラミドロは、浮いてはいるものの高さが足りず「じしん」を食らっている、という形ですね。
システムやテキストで説明するのをやめ、さらに単なるフラグ管理をするのではなく、3Dモデルの位置や物理演算に判定をまかせる。
こうすることで仕様を複雑にせず「浮いているポケモンに『じしん』が当たらない」という納得感を高めることができるはずです。
浮いているポケモンでも地面の凹凸具合で「じしん」が当たってしまったり、
「じしん」の脅威を無くすために「ふうせん」を持たせて浮かせたり。
バトルの駆け引きが、Z−A以上に「いつ、どのタイミングで『最強のポケモン』を相手へぶつけるか」という方向へ進化していきます。
そして、特性「ふゆう」だったポケモンたちには
新しく別の特性が与えられるということになります。
開発リソースの問題か
『Z-A』にシャリタツやミミッキュなど一部特性が導入されている話をしましたが、おそらく取捨選択の中で「特性」システムを導入するリソースや納期が足りなかったのではないでしょうか?
だからせめて、一部のポケモンたちにとってアイデンティティとなりうる特性だけが導入されているのかと考えます。
仮にソレが本当だったとして話を進めますが、
「本当は特性も入れたいが、導入障壁がクリアできない・できそうにないからスッパリ諦める」という判断・決定権をした人の判断の良さが伺えます。
「一部のポケモンだけ特性がある状態でもZ-Aは面白いゲームになる」という確信があったのかもしれませんね。
ただこういった「スッパリ諦める」という保守的な判断が、「Z-A」という作品に全部が全部良い影響だったワケではありません。
ミアレシティという街だけに絞ったがゆえに景色が変わり映えしないのが、わかりやすい保守的な要素の例です。
自転車やポケモンライドなどの素早く移動できる手段を排除したり、
高所に移動する手段をはしごやホロベーターなどに限定したり。
細かいところでいうなら、
モンスターボール投げの有効射程が短くなっていたり、ジャイロ操作がなくなっていたり、背面取りの手段が減るなど、「アルセウス」から減らされていた要素もそうですね。
挑戦作と謳った割には
保守的にしている要素
を挙げるとキリがありません。
逆を言えば、保守的にならざるを得ないほどバトルシステムの変革にリソースがかかった(リソースがか足りないからいっそ削除した)ということでもあります。
とても厳しく、何様だと思われる言い方にはなりますが「ポケモンの『挑戦』は、頑張ってもここまでしかできないのか?」と、心配になる作品ではありました。
ただ、
処理落ちもゲームのクラッシュも、わかりにくいUIもありませんでしたし、ポケモンボックスのUXも、とても良いものに仕上がっていました。
「限られたリソースを用いて最大限良いものを作った」という点から目をそらさず賞賛すべきですね。


















































































